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トリキュラーとラベルフィーユ、何が違う?

2020年03月15日

トリキュラーとラベルフィーユは、ともにエチニルエストラジオールと呼ばれる合成卵胞ホルモンとレボノルゲストレルという合成黄体ホルモンによる合剤で、第2世代に分類される低用量ピルですが、これら2種類の製品にはどのような違いがあるのでしょうか。

2種類の低用量ピルの違いとしてまず挙げられるのは発売開始時期と販売価格です。
トリキュラーはドイツで1976年に開発され、歴史と実績を積み重ねてきた製品ですが、ラベルフィーユの発売時期は2012年と比較的最近のことです。
日本の産婦人科クリニックではどちらの医薬品も取り扱っている所が多いですが、価格の相場を比較すると、トリキュラーについては1シートあたり2500円前後、ラベルフィーユについては2000円前後となっており、ラベルフィーユの方が少し安価になっています。

トリキュラーとラベルフィーユでは製造方法にも違いがあり、シートに含まれる錠剤の構成にそれがあらわれています。
2種類のピルは21錠タイプと28錠タイプの2種類が製造されていて、28錠タイプに21錠の実薬と7錠の偽薬が封入されている点は全く一緒です。
しかし、実薬については6個の赤褐色の錠剤、5錠の白色の錠剤、10個の淡黄色の錠剤と、数だけでなく色も一緒ですが、偽薬はトリキュラーが実薬より大きめの白色錠となっているのに対し、ラベルフィーユは実薬より明るい赤色の錠剤となっています。
どちらも偽薬の色が実薬と似ていますが、シートに服用する順番が記載されているため飲み間違えることは無いでしょう。

価格と製造方法の違い程度で、有効成分のレボノルゲストレルとエチニルエストラジオールの含有量や効果、副作用など、多くの点で同じであることから、安価で販売されている後発品のラベルフィーユをトリキュラーのジェネリックと位置づける向きがあります。
しかし、ラベルフィーユは正式なジェネリックではありません。
これは、日本ではジェネリックを発売する場合には厚生労働省の通知にしたがって販売名を定めることになっていますが、ラベルフィーユはその通知に沿った名称になっていないのが理由です。

低用量ピルを処方されるのはこんな症状

ラベルフィーユやトリキュラーをはじめとする低用量ピルは、望まぬ妊娠を防ぐ目的で用いるのが基本的な使用方法です。
しかし、低用量ピルにはいくつかの女性特有の疾病を改善させたり、発症を予防させる効果があることが指摘されており、産婦人科クリニックの医師の中にはこれらの効果を得る目的でピルを使用する人が少なくありません。

低用量ピルの服用によって改善される可能性がある疾病の代表例は子宮内膜症です。
この疾病は卵巣や腹腔といった子宮以外の場所に子宮内膜ができてしまうことで激しい生理痛などが起きる症状で、剥がれ落ちた内膜の一部が卵巣や腹膜内に進入するのが原因で起きるといわれています。
もし生理痛が酷いとき、その原因が子宮内膜症によるものであれば、排卵と子宮内膜の成長を抑制するはたらきがある低用量ピルを用いることで痛みが緩和される可能性があります。

また、低用量ピルには服用後長期間卵巣がんと子宮体がんの発症リスクを下げる効果があるとする研究結果があり、女性の中にはこれを根拠にがんの予防目的でピルの服用を長く続けている人がいます。
しかし、別の研究ではピルの服用期間が長くなるほど子宮頸がんにかかるリスクが増す結果が出ているため、がんの予防を目的とした使用方法が良いかどうかは一概にはいえません。

このように低用量ピルは避妊以外の目的でも有効な場合があり、女性特有の悩みに悩んでいる人は産婦人科クリニックで医師に相談すると処方してもらえる可能性があります。
服用を続けている限り副作用を発症するリスクにさらされることになりますが、万が一症状が出たとしても、処方されたクリニックに行けば改善のための処置を受けることができるので安心です。